2020年記事一覧
手足の冷えについて
健常な人でも、寒いときには手足の先が白くなり痛くなることがあります。また、しもやけのように色が悪くなることもあります。これは寒さによって血液の流れが悪くなるための正常な生体反応であり、治療の必要はありません。しかし、寒くないときでも血流が悪くなり、痛みや冷えを感じることがあります。これらは手足に行く血管の一部が物理的に狭くなったとき、温度変化やストレスによる血管の収縮反応が病的に激しいときなどに起こり、ひどい場合には何らかの治療が必要です。また静脈疾患でも冷えを感じることがあります。
急性動脈閉塞症
足の冷感を起こす病気のうち一番急を要する疾患です。緊急に適切な治療を行わないと足を切断しないといけなくなる可能性もあります。以下の症状があれば、ためらうことなく緊急で受診、または救急車を呼んで下さい。
突然の足先の激しい痛み
足先が冷たく蒼白になる
足先の脈が触れない
進行すると足先の知覚が鈍くなってくる
更に進むと足先が麻痺して動かなくなる
心臓で出来た血栓や血管の中に貯まったゴミが剥がれて流れて行き、いろいろな場所の動脈を詰めてしまう事があります。動脈が詰まった先へは血液が届かなくなるために、その先の組織は壊死してしまいます。頭の動脈が詰まると脳梗塞、心臓の動脈が詰まると心筋梗塞、足の動脈が詰まると下肢の急性動脈閉塞と呼ばれる病気になります。足の動脈が詰まった場合には上記5つの症状が起こります。超音波検査、血管年齢検査などで診断します。緊急に手術の出来る病院へ搬送し、発症から8時間以内に血栓を取り除く手術を行わないと足を切断しないといけなくなる可能性が高くなります。更に時間がたつと腎不全などを起こし命に関わる状態になります。特に急いで受診してもらうことが大切です。
閉塞性動脈硬化症
加齢による動脈硬化によって、足に行く動脈が少しずつ詰まってしまう病気です。10年くらいかけてゆっくり詰まるので症状の進行も比較的緩やかです。はじめは足先の冷えやしびれが起こります。やがて少し歩くと足が冷えて痛くなり、しばらく休むと回復するという症状が出てきます。この症状は間欠性跛行(かんけつせいはこう)と呼ばれ、この病気に特徴的な症状です。進行すると安静時にも痛みを感じるようになり、更に進行すると足先の壊疽を起こし、足を切断する必要が出てくることもあります。超音波検査、血管年齢検査などで診断できます。治療は、足の保温や運動療法、血管を広げる薬や血液をサラサラにする薬の内服、点滴などを行いますが、進行した場合にはカテーテル治療やバイパス手術が必要となります。
バージャー病
閉塞性動脈硬化症が高齢者に多い病気なのに対し、この病気は比較的若い(10~20台)男性に多い病気です。四肢の動脈が閉塞してその先の組織が壊死してしまう指定難病です。閉塞の原因は動脈に炎症が起こってしまうためです。なぜ炎症が起こるのか原因は不明ですが、喫煙や歯周病などと関連する事がわかっています。超音波検査、血管年齢検査などで診断できます。血管を広げる薬や血液をさらさらにする薬の内服、点滴などを行います。
レイノー病(レイノー症候群)
寒いときや緊張したときに指先が蒼白または紫色になることをレイノー現象と言います。これは指先の動脈が寒さやストレスによって急激に収縮するために起こります。症状が軽度の時には経過を見ていても大丈夫ですが、ひどくなると治療が必要です。レイノー現象は原因不明のもの(レイノー病と呼びます〉と何か他の病気があって起きる場合(レイノー症候群と呼びます)の2つに分けられます。レイノー症候群の原因を調べていくと、強皮症やリウマチなど膠原病と呼ばれる病気が見つかることもあります。レイノー現象があれば早めに検査を受けることが大切です。治療は生活を工夫して寒冷刺激やストレスを避けること、原因疾患の治療、血管を広げる薬や血液をさらさらにする薬の内服、点滴を行います。
下肢静脈瘤
下肢の静脈がこぶ状になり、血液が心臓に戻りにくくなる病気です。血液が下肢にうっ滞するために、足がだるい、重い、かゆい、こむら返りが起こる等の症状が起こります。ときに、足がほてる、冷える等の症状も起こります。治療は圧迫療法などを行いますが、大きな場合には根本的には手術が必要となります。
病的な冷えではない場合
上記のような病気でない場合でも、しばしば冷え症は起こります。体質、運動不足、ストレス、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの乱れなど様々な原因が考えられます。まずは上記の様な深刻な病気ではないことを確認することが必要です。治療は、生活を改善して原因を取り除くことが一番ですが、症状が強くて生活に支障が出る場合には、漢方薬や血管拡張剤などの内服治療を行うことも出来ます。
手足の冷えには様々な原因があります。気になることがあればお気軽にご相談下さい。
胡蝶蘭行き先決まりました
おかげさまで全ての胡蝶蘭の行き先が決まりました。
ありがとうございました。
大切に育てていただけるとうれしいです。
胡蝶蘭
開院から3週間、クリニックの中も少しずつ落ち着いてきました。
開院の際には多くの方々からたくさんのお祝いをいただきました。その中でもお花、特に胡蝶蘭をたくさんいただきました。本当にありがとうございました。
胡蝶蘭の花言葉は「幸福を運んでくる」で、お祝いの時に贈られるお花です。生命力が強く、2ヶ月以上花をつけます。花が終わった後でも、上手に育てると、2回目3回目と開花を愉しむことが出来るそうです。
いただいたお花は、スタッフが持ち帰り自宅でお世話をするほか、ラン栽培の得意な知り合い、友人達へ少しずつお分けすることにしております。ほとんどの行き先は決まりましたがまだ数鉢、行き先の決まっていない子がおります。「育てても良いよ」と思われる方は是非一度ご覧にいらしてください。
内 科

生活習慣病
高血圧

原因のほとんどは原因のはっきりしない本態性高血圧で、遺伝・塩分過剰摂取・肥満・ストレスなどの生活習慣が重なっておこります。ほとんどの場合、自覚症状はありませんが、頭痛や肩こり、ほてりなどが起こることもあります。自覚症状がなくとも、高血圧の状態が続くと全身の血管の動脈硬化が起こり、心臓病や脳卒中など様々な合併症を起こします。
治療は塩分制限やカロリー制限、運動療法など生活習慣の改善が基本です。それでも効果が不十分なときにはお薬での治療をおこないます。お薬は一生のむ必要はなく、生活習慣の改善で血圧がさがれば減量、あるいは中止することが出来ます。
糖尿病

インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。軽症の場合、ほとんど症状はありませんが、血糖値が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といったより重い病気につながります。治療は食事療法や運動療法が基本ですが、それで効果不十分の場合、薬による治療、さらにはインスリンの注射を行います。
脂質異常症

高尿酸血症

この病気の原因になるのが高尿酸血症です。高尿酸血症とは、からだの新陳代謝で発生する老廃物である「尿酸」が増え過ぎている状態です。高尿酸血症のために体内で結晶化した尿酸は、関節や腎臓などに溜まります。このため痛風発作や腎臓病の原因になります。治療は減量など生活習慣改善が基本ですが、効果が足りない場合は薬による治療を行います。
循環器疾患
狭心症、心筋梗塞

狭心症による症状は通常数分以内に収まりますが、放置すると冠動脈が完全に詰まる“心筋梗塞”を引き起こす可能性があります。原因は動脈硬化によって冠動脈が狭くなってしまうことです、軽度の場合には薬による治療を行いますが、重度になるとカテーテルによる治療かバイパス手術が必要になります。
弁膜症

1か所の弁で起こることも、複数の弁が機能しなくなることもあります。
弁膜症には大まかに2つのタイプがあります。「狭窄」は弁の開きが悪くなって血液の流れが妨げられる状態です。「閉鎖不全」は弁の閉じ方が不完全なために、血流が逆流してしまう状態です。動悸や激しい息切れ、極度の疲れやすさ、ズーンという胸痛などの症状が出ます。
弁膜症の症状は、加齢による体力の低下と似たところがあるため、「年をとったせいだ」と軽視されてしまわれがちです。軽度の弁膜症であれば、お薬により症状を緩和し経過観察を行うことも可能ですが、重度の場合には手術やカテーテル治療が必要になることがあります。
不整脈

不整脈には放置しておいても構わないものから、直ちに治療をしないと死に至るものまでさまざまな種類があります。症状も、無症状のものから動悸、息切れ、胸部圧迫感、めまい・ふらつき、意識消失まで様々なものがあります。不整脈出現時の心電図あるいは24時間心電図で診断します。治療は薬物療法かカテーテル治療、ペースメーカー植込みなどが行われます。
外 科

血管外科

下肢静脈瘤
深部静脈血栓症

原因はいろいろありますが、ひどい脱水や長時間同じ姿勢でいるときに起こりやすくなります。血液が心臓に帰れないために足の痛みや腫れが起こります。もっと恐ろしいことに、その血栓が剥がれて流れていくと肺塞栓という状態になり、最悪の場合には突然死するという恐ろしい病気です。ご相談してもらえれば、超音波で簡単に診断でき、ほとんどの場合は内服のお薬で治療可能で入院は不要です。なによりも早く発見することが大切な病気です。
閉塞性動脈硬化症

リンパ浮腫

下肢のむくみについて
健常な人でも、夕方にはむくみのために靴がきつくなることがあります。むくみは医学的には「浮腫」と呼ばれる症状で、組織の中に水分が貯まってしまった状態です。むくみは生理的、一時的なものがほとんどですが、なかには心臓や血管、腎臓など深刻な病気の症状として表れるものもあります。治療が必要なむくみかどうか、診察、下肢の超音波検査、心臓の超音波検査、血液検査などで判断できます。
深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)
足のむくみでは一番深刻な病気です。緊急に適切な治療を行わないと命の危険すらあります。下記のような症状があったらすぐに受診してください。
・数日で急激に足のむくみがすすむ。
・片足だけが腫れる。
・痛みをともなう。
・皮膚がカチカチ、パンパンになる。
・胸が痛い、息苦しい。
足の血液のほとんどは深部静脈と呼ばれる太い静脈を通って心臓に還ります。この深部静脈の中で血栓と呼ばれる血液のかたまりが出来てしまった状態が深部静脈血栓症です。別名エコノミークラス症候群とも呼ばれ、飛行機のエコノミークラスで長時間同じ姿勢で動かずにいて、動き始めたときに肺塞栓という病気を起こし突然死する恐ろしい病気です。
血液を還す静脈が血栓によって閉塞してしまうため、足全体がパンパンに腫れて痛みを感じます。さらに血栓が剥がれて肺まで流れていくと肺塞栓という状態になります。血栓ができる原因は、長時間同じ姿勢でいること、脱水、薬の影響などいろいろ考えられます。血液検査、下肢の超音波検査ですぐに診断できます。
早急に治療を始めないと命に関わります。ほとんどの場合、血栓を溶かし血液をサラサラにする薬を点滴、内服することで治療できます。しかしながら、すでに肺塞栓を起こし命の危険がある場合には連携病院での入院加療が必要になることもあります。なにより速く診断することが必要な病気です。
下肢静脈瘤
足の静脈瘤が悪化して、足に血液がうっ滞してむくみを起こします。下肢の超音波検査で足の静脈の状態を確認して診断します。軽度の場合には医療用弾性ストッキングの着用で症状を抑えることができますが、根治には手術による治療が必要です。詳しくは別ページで解説します。
リンパ浮腫
リンパ管というリンパ液を流す細い管の障害によるむくみです。ほとんどは癌の手術や放射線治療によりリンパ管が閉塞したために起こります。子宮癌や卵巣癌などの手術や放射線治療後に起こる足のリンパ浮腫、乳癌の手術後に起こる手のリンパ浮腫などがあります。痛みはそれほど強くありませんが、とにかくパンパンに腫れ、時には細菌が入って蜂窩織炎などを起こすことがあります。超音波などで血管の病気がない場合にはリンパ浮腫が疑われます。治療は弾性ストッキングによる圧迫やリンパマッサージの指導を行います。ご希望されれば、リンパ管吻合術を行っている連携病院へ紹介も可能です。
心不全
心臓の機能が弱ってくると血液が心臓に還りにくくなります。このために足だけでなく手や顔にもむくみは生じることがあります。心臓の超音波検査や血液検査で診断します。治療は心不全の治療薬や利尿剤の内服などをおこないます。
腎不全
腎臓は血液内の老廃物や余分な水分を尿として排出する臓器です。腎臓の機能が低下すると体内に水分が滞ってしまい全身がむくみます。血液検査で診断できます。治療は利尿剤の内服治療などを行いますが、重篤な場合や改善しない場合には連携病院へ紹介いたします。
その他
低タンパク血症や甲状腺機能低下などの疾患でもむくみが起こることがあります。超音波検査や血液検査などで診断できます。
病的なむくみではない場合
生理的なむくみで軽度の状態であれば、足を心臓より上にする、横になって足だけ上げて空中で足を回す「空中自転車こぎ」などでむくみは軽減できます。ふくらはぎを動かすことも有効です。デスクワークの場合はこまめに立ち上がって歩きましょう。また、散歩やストレッチを習慣付け、足の筋肉を鍛えましょう。
医療用弾性ストッキングもむくみの軽減に役立ちます。弾性ストッキングは、足首への圧迫が最も強く上に行くに従って圧力が下がる設計で作られており血液が心臓に戻りやすくなります。一般のドラッグストアなどに置いてある着圧ストッキングに比べ圧が高く、そのぶん効果も高くなります。しかしながら、ご自分の足に合ったものを正しく着用しないと血行を妨げるなど逆効果になることがありますので必ず医師の診断を受けてから、試着、看護師による着用の指導を受けましょう。当院では各種ストッキングのサンプルを置いており、看護師による相談や試着が出来ます。
足のむくみに関するお悩みがありましたらお気軽にご相談ください。
ごあいさつ
このたびご縁があり、大野中央で「くろさきクリニック」を開業させていただきました、黒崎達也と申します。よろしくお願いします。
簡単な自己紹介をいたします。出身は島根県の出雲市で、大学から広島にやってきました。
大学時代はヨット部に所属しており、週末には宮島沖で練習し廿日市市地御前で合宿生活を送っていました。
卒業後は広島大学第一外科に所属し、中国労災病院、広島記念病院、国立療養所畑賀病院、廣島総合病院勤務などを経て大学病院へ帰学、心臓血管外科の診療と研究を行っておりました。大学病院では心臓手術や動脈瘤の手術、足の動脈のバイパス手術、下肢静脈瘤や血栓症などの診療に携わっておりました。
研究では医療機器や人工臓器の開発に力を入れておりました。特に下肢静脈瘤治療用のレーザー装置は、尾道の企業と共同研究を行い、昨年、初の国産装置として薬事承認・発売することが出来ました。(この装置については改めてご紹介させていただきます。もちろん、当院で下肢静脈瘤の日帰り手術をする際にもこの装置を使います)
開院したばかりで、まだ少しバタバタしておりますが、少しずつ体制を整えております。今後ともよろしくお願いいたします。
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