ヒートショック

「ヒートショック」という言葉をご存じでしょうか?

ヒートショックとは急激な温度の変化で身体がダメージを受けることです。

入浴中に亡くなる人は年間19千人以上と推定されていますが、ほとんどはヒートショックによる事故と考えられます。

暖かい居間から寒い脱衣所への移動で急激に血圧が上昇、裸になることで更に血圧上昇、暖かい湯船につかった瞬間に急激な血圧低下、など急激な血圧変化から急性心筋梗塞や大動脈解離、脳卒中などを発症しやすくなります。また入浴中に失神や不整脈も起こしやすく、そのまま意識を失って浴槽で溺死してしまうこともあります。飲酒後の入浴などは特に注意が必要です。

ヒートショックを防ぐには、どのような対策が有効なのでしょうか。安全に入浴するためのポイントをご紹介します。

 

1.脱衣所や浴室は暖かく、湯温は41℃以下

脱衣所や浴室は、暖房で暖かくしたほうが血圧の変動は少ないといわれています。暖房がない場合は、浴室を開けてシャワーから浴槽にお湯をはったり、浴槽のふたを開けておいたりすると寒暖差がなくなります。また、お湯の温度は41℃以下にしましょう。

2.入浴時は、家族にひと声かけよう

入浴は家族がいるときや冷え込まない日中にしましょう。入浴時は家族にひと声かけて、とくに高齢な方に対しては、5分おきに様子を見てあげましょう。

3.飲酒後の入浴は控える

飲酒をすると血圧が下がります。入浴中も血管が拡張して血圧が下がります。飲酒後の入浴は、血圧が二重に下がりやすく危険な状態です。

4.入浴前に血圧を測定

高齢者の場合、血圧が高くて体調が悪くても気付きにくいため、入浴前に血圧を測定することをお薦めします。血圧が高いときは、用心してください。

5.若くても油断は禁物

ヒートショックは、高齢者以外でも起きています。